スターウォーズ 最後のジェダイ

60点(100点中)

ラーメンが食べたくてラーメン屋に行ったら、一ツ星レストランのスパゲティが出てきたかのような映画だ。

レビュー

シリーズ8作目である本作は、4作目のオマージュ色が色濃く出ている。

レイがルークに師事する場面、レイの両親が明かされる場面、白い惑星でAT-ATと戦闘する場面など、本作はエピソード4-6を愛すファンのための作品なのだと、改めて感じさせた。

しかし本作はオマージュだけにとどまっているわけでは無い。

エピソード4-6が父と子、1-3が師と弟子、ローグワンが仲間の物語だとするなら、本作は個の物語となるだろう。

レイ、カイロ・レン、フィン、ポー、ブサイクな整備士が、それぞれ自分の意志に従って物語を紡いでいこうとする。

その信念は誰かに強要されたものでは無く、それぞれが苦痛を乗り越えた先に見つけた自分の道だ。この「個の物語」は、個性、自由な生き方を尊重するミレ二アル世代に大きな共感を呼ぶだろう。

また、壮大な音楽、圧巻の映像、魅力的なキャラクター、観客を飽きさせないストーリーのテンポなどの要素も含まれ、SWファンでは無い人でも十分に楽しめる作品となっている。

唯一この作品に大きな不満を感じる人がいるとすれば、私のようなエピソード1-3のファン達であろう。私たちにとってSWといえば、強大な敵とのライトセーバー&フォースの激しいバトルである。エピソード1と聞けばダースモールとクワイガンのシールド越しの駆け引き、2と聞けばドゥークとヨーダの動きが追えないスピードバトル。3と聞けばアナキンとオビワンの実力互角の悲しくも熱い師弟対決を思い描く。

 

そのようなライトセーバーとフォースを使った名バトルが、本作では残念ながら見られない。

それは次作でもおそらく同様だろう。

レイがろくに修行を受けていないからである。

私としては、最強キャラ同士の熱いバトルを2時間見てるだけで十分満足できるのだが。

 

ということで本作は、一部の人を除き、十分に満足のできる作品となっている。何よりもSW映画は作品そのものを楽しむというより、SWの世界観、盛り上がりをみんなで楽しむというお祭り的な要素が強い。

まだ劇場に足を運んでいないという方は、是非この世界をあげてのSW祭りに参加してみて欲しい。

 

 

ツッコみ※ネタバレ注意

  • 予告編はよくできてる
    2017年公開の映画を数多く見てきた筆者にとって、”Breath, Just breath”のフレーズはすでに聞き飽きたものとなっていたが、本編でのこのフレーズは非常にさりげなく挿入されており(もちろん低音がかなりブーストされ、予告編では心に響くように編集されている)、また我々の好奇心を掻き立てた地上戦を繰り広げそうなシーンは、実際にはミレニアムファルコンが若干戦闘をするだけである。
  • 予告編に整備士の顔を見なかった
    見た覚えがないが、非常に中心的な役割を担っていた。なぜだ。
  • 新キャラが少ない
    個人的にスターウォーズの最大の魅力は、個性豊かなキャラクターとマシンのデザインである。惑星をまたがり、その個性の幅は非常に広く、毎回見ても新しい発見があり、飽きが来ない。
    今回登場する新キャラクターはカジノのシーンにちょこっと登場したり、ラストシーンの戦場の光った生き物等しか思いつかない。
    スターウォーズは旧来のファンに媚び、進化をやめてしまったのかと、少々残念であった。女性、黒人やアジア人でダイバーシティを表現するのではなく、人間を超えた異星人同士の調和というせっかくの強みを持っているので、そちらでダイバーシティを表現してほしい。

    シーンのツッコみ諸々

  • レイア姫の復活
    レイア姫の、これは死んだでしょというシーンがあるのだが、(女優のキャリーフィッシャーが映画製作中に亡くなったためさらに確実性は高いように思えた)意識朦朧とした中フォースで復活する。そもそもあれはフォースなのか。レイア姫ってフォース使えたっけ。ただ、今作で表現されているように、フォースは生命の源であり、ジェダイのためのものではない。生命の危機を感じたレイア姫が火事場の馬鹿力で宇宙船に吸引されていったのだろう。
  • フィンと整備士の救済
    フィンたちがストームトルーパー数千体に取り囲まれて、まさに斬首されんとするシーンがあるのだが、レイア体調不良後、臨時館長となった人のカミカゼで救済される。処刑人のストームトルーパーとの距離は見たところ30センチ以内。だが、なぜか次のシーンでは二人だけが気絶から復活し、他のストームトルーパーは大体倒れており、周りには誰もいない。その後、編成を組みなおしたストームトルーパーたちに見つかり戦闘に入るのだが、なぜあんなに遠いところにいたのだろうか。
    たぶんフィンがフォースでぶっ飛ばしたのだろう。
  • 塩の惑星での戦闘シーン
    ファーストオーダーはAT-ATの進化版と共に、大型のキャノン砲を投下し、反乱軍を追い詰める。このキャノン砲はフィンによると「小型のデススター」であり、すさまじい破壊力を持っていることを印象付けられる。実際にフィンはインデペンデンスデイのようにキャノン充填中にカミカゼし、死を覚悟していた。そこに整備士がさらに突っ込んできて、フィンに体当たりをし、救う。
    そもそもあれだけ真正面からオンボロ機で突っ込んできて、なぜ集中砲火が一発も当たらないのか。これはフォースで片が付くとして、問題は整備士だ。世界を救済する唯一のチャンスを無駄にした。そのあとフィンがなぜそんなことをしたのかと聞くと「好きな人を救いたかった」と。フィンも反乱軍の数百人を救うために命を賭していたのに。ここも若気の至りということで大丈夫だ。
    一番は惑星をも一発で破壊するデススターの小型版ということでどんな凄まじい破壊力を持つのかと期待していたら、扉に5㎡ぐらいの穴が開いただけだったところだね。
  • ルークスカイウォーカーVSファーストオーダーカイロレンが憎しみのあまりルークにすべての火力を投入する。この惑星の土は赤いのだが、天空に赤土が舞うほどの凄惨さだった。ただ、カイロレンとルークの対峙のシーンでは真っ白な塩の上で戦っているところが気になったよ。
  • レイア姫のパワー最後に、ファーストオーダーの地上部隊に取り囲まれ、希望を完全になくしたレイア姫。もう万策尽きたようで、死を覚悟していた。ただ、ルークとレイに救われ、脱出するときには同志の協力はすでに得ていると発言し、自信に満ち溢れた顔で天空に宇宙船で舞った。おそらくフォースで全宇宙の同志たちと交信したのだろう。

 

以上、ツッコみ終了。

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