キングスマン:ゴールデンサークル

70点/100点

2018年新春一発目。CG技術が発展し、もはやハリウッド映画を見ても驚くことが少なくなった今日この頃にまた一つ新たなフォトジェニック系アクションという新境地を開拓したといっても過言ではないだろう。

Manners maketh man

makethはmakeの3人称単数形の古い言い方の様ようだ。

艶やかで高級なダブルスーツを着こなした秘密紳士組織「キングスマン」たちが、世界平和のため戦い、同様にスーツを着こなしながらアクションを繰り広げるがすぐ脱いでしまう『トランスポーター』シリーズのジェイソンステイサムとは一味違ったスマートなジェントルマンを拝める。

Kingsmanの店はHUNTSMANという仕立屋に監督のマシューヴォ―ンが触発されたようで、彼が18歳の時にこの店に初めて訪れ、今ではヴォ―ンのチームに買収されている。

また、『キングスマン』に影響を受け、ジェントルマンに憧れたあなたはMRPORTERに映画で使用されたアイテムは概ね取り扱っている(あのMRメガネはいまのところない)。

 

以降ネタバレが散見するためご注意されたし。

 

前作『キングスマン』から2年の時を経て、今作が公開された。前作は、ツルツルのマークザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)にサミュエルLジャクソンと錚々たる悪役の顔ぶれだった。

それに比較し、今作は美魔女一人が目立ちたいという欲望を満たすため悪事を働くという、役不足かつ凶悪さが欠け残念であった。『ジャスティスリーグ』といい『最後のジェダイ』といい、悪役の力不足の様相を最近感じるのは私だけだろうか。

そしてウィスキーの裏切り(そもそもあれは裏切りなのか?)の理由がステイツマンの株価を上げたいなどと非常に不明瞭である。

 

予告編で見られたハチャメチャ戦闘は存分に発揮されており、アクションシーンは近年稀にみるクオリティの高さであり、特に最後のウィスキーとの格闘は手に汗握る出来であった。

この戦闘シーンを筆頭とし、『キングスマン』にはインスタ映え時代の潮流を反映したかのようなフォトジェニックなシーンが多くみられる。

まず、当戦闘シーン。『マトリックス』のあのシーンでみられるバレットタイム撮影手法の大幅な発展版といえるだろう。ワンカット一繋ぎで見られるが、全て定点カメラの画像を一コマ一コマつなぎ合わせ、CGで加工したものである。今までの特に格闘のアクションシーンは周りにカメラを配置し、迫力を持たせるために多くの接写カットを複合しており、非常に見にくいものとなっていた。

しかし今回のようにワンカットで演者の周りをまわるように撮影することで、躍動感を維持しつつもすべての動作が非常に直観的にとらえやすくなっている。

この点で、アクション映画界に革新を起こしたと個人的には思う。

 

そしてマーリンの死。主人公エグジーが踏んだ地雷の身代わりになり、「カントリーロード」を熱唱するシーンだ。そもそもわざわざ身代わりにならずとも、重量感知型の地雷なので手に持っていたバッグを載せたり、凍らせた隙に全力で逃げるなどいろいろ方法はあったであろうが、歌を歌うことでマーリンは最もインスタ映えすること選んだのであろう。さらにインスタ映えを狙うのであれば、近寄った兵士たちがマーリンの地雷を踏んでいるのに

気づき、それを見た瞬間に”What a fu..”といって爆発させればもっと良かったかもしれない。

 

そしてなんといっても、ハリーとエグジーが敵陣に乗り込むシーンだ。エルトンジョンの”Saturday night alright for fighting”の中兵士たちをなぎ倒す。こちらも基本構成はワンカット撮影だ。予告編で『デスペラード』のギターケースランチャーを彷彿とさせるスーツケースマシンガンがすでに公開されており、それ以上の奇抜な新兵器がなかったことが少々残念であったが、アベンジャーズもビックリの切れのあるアクションはインスタ映えし、そしてテンポもよく気分爽快である。むしろ無双系アクションといったほうが良いかもしれない。

 

このようにアクションについては最高峰であるので、ネタバレなんて関係ない。一見されることを大いにお勧めする。

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